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コラム おしゃべりコーナー - バックナンバー  

No.109 引越しの見積もりからの思い

京 [2004/06/05]

 先日、東京へ引越しのため、引越し会社を探す事になった。私は今まで日本で引っ越したことがあるが、そのときは面倒なことと経済面の考えですべて友達に頼んで済ませた。なので、今回の引越し会社とのみつもりは初体験だった。日本の引越し会社を良く知らない私にとって、安くて安心できる会社が一番だ。しかし、そこまで選ぶのは大変だった。インターネットや雑誌で紹介された引越し会社をよく比較し、値段とサービスのバランスがよさそうな三社を選び、同じ日の違う時間帯の見積もりを頼んだ。それをきっかけに、引越し業界の競争の激しさを実感した。
 一社目の人はとても親切な人だった。御世辞っぽい話をしながら丁寧に荷物を細かくチェックした。その後、上手に費用を計算し、なんと10万円の値段を出した。値段にビックリした私に引越しの予算を聞き、会社に割引を求めた。その結果、三人の作業人から二人まで減らして、7万5千円までやすくなった。私はこんなに簡単に安く出来るのは不思議のあまり、次の会社も楽しみだと思った。
 その後、二社目の人はいきなり14万の金額を出した。無理そうな顔をした私を見て、同じく会社に電話した。9万円まで安くされでも他社より高いから、私は断った。その人は諦めずに、しつこく他社の請求書を見せてくださいと私を口説いた。また、「ああいう会社はおかしい」とか、「荷物を全部運ばない」とか、「後での追加料金は高い」とか、同業者の悪口をぺらぺらと言い始めた。私はこのような会社はあんまり信用できないと思って、同じく7万円の値段を出されても断った。
 これで、最後の会社の人が来たとき、私は気に入りの会社が現れるかどうかがちょっと不安になった。今回こそ頑張って戦おうと思ったが、同じくらいの値段でも決めようと弱音も出た。予想外に、今度の人はとても話しやすく親しみやすい人だった。最初の見積もりも12万の高値だったが、他社の金額を参考にして、会社と相談の末、6万円まで安くしてくれた。私は「やったー」と喜んで、早速契約した。
 面白い事に、契約が出来なかった二社からお土産をくれたのに、契約した会社からは何もくれなかった。
 このように、値引きされるのは嬉しい一方、本当の値段をつけてほしいとも思う。いくら業界の競争が激しいと言っても、お客様の立場から考えると、やっぱり正札は一番だろう。

「京」さんのプロフィール:1998年10月来日。中国出身。

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