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コラム おしゃべりコーナー - バックナンバー  

No.104 掃除と私

故郷姐姐 [2004/04/09]

 数年前、アレルギー性喘息の発作を起こして受診しました。受診の前の晩には息ができない原因が分からず、一体どうしたんだろうと不安でした。そのとき受診した担当医に「喘息の原因はいろいろあります。まず、部屋はよく掃除して、ほこりやダニなど発作原因を取り除いてください。」といわれたのですが、私が掃除をしたのではかえって発作を起こすんじゃないかと疑問に思いました。つまり、掃除はしない方がいい、病に倒れたくなければ「掃除をするな」という事になるのだろうと自分なりの拡大解釈をしました。
 子供のころは掃除がとても好きでした。掃除をするといっても、自分のテリトリーのみ。つまり勉強机の上とその周りを、寝る前には消しゴムかす1つないように掃除をしていたに過ぎませんが。やがてこの習性は高校大学と成長するにつれなくなっていきました。
 再びこの習性がよみがえってきたのは結婚したときです。2DKの狭い室内を毎日掃除機をブンブンいわせて掃除し、雑巾でごしごしこすっていました。このときは子どもの時と同じように、自分の気が済むまで好きなように掃除することができました。やがて、家族が増え子供が大きくなってくると、そうはいかなくなりました。みんなの所有物が、自分の部屋からあふれ、風呂場は朝早くでも夜遅くでも使用中となり、私の思うように掃除をすることが難しくなってきたからです。その結果私の家では、テーブルの上には各自の所有物が隅のほうに置かれ、6人がけのテーブルは4人でしか使えず、物の上にはうっすらとほこりが載っています。それは私にとっては極めて不愉快な状態でもありますが、部屋が私一人のテリトリーではない以上仕方がない事だとあきらめつつありました。それでも、一応は自分の思いが半分くらいは実現するように掃除をしていました。そして、発病です。
 いま、喘息を起こし医者にかかってからは、なるべく発作原因物を吸わぬように、四角い部屋を丸く掃除しています。部屋の隅には今まで以上にほこりがあります。
 人は一生の間で飲める酒の量は大体決まっているものだと聞いたことがあります。掃除する回数・量も同じかもしれません。私にとって、掃除の量を100とすると、子供時代に60%、結婚当初に40%とすべて使い果たしてしまったようです。今では、朝窓を開け放ち、敷物をバタバタ払い、雑巾でごしごしこすり、掃除機を部屋中引き回すなどということは到底考えられないことになりました。親切な「妖精」が来て、留守の間にすっきりとほこりを払ってくれたらどんなにいいでしょう。願いが少しは天に通じたのか、今私の家では「妖精」ではありませんが、娘が掃除を引き受けています。…でも、やはり自分の手で自分の気が済むように掃除がしたいと言う思いは今でも心に引っかかっています。

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