第132回 Piacere ピアチェーレ
太田真二郎
イタリア語で、「初めまして」は「ピアチェーレ」といいます。皆様、今回がふしぎ日本語「初めまして」ですので、よろしくお願い申し上げます。
Piacereは、動詞で気に入る、好みである、又、同じ形で名詞として喜び、楽しみの意味です。英語で言うと、please、pleasureに相当します。
「初めまして」のPiacereは名詞の用法で使われます。
今回取り上げたいのは、動詞の用法です。日本語では、「私は、ワインが好きです。」といいますね。英語でも、I like wine.といいますが、イタリア語では「私にとって気に入ります、ワインは。」と表します。語順は別として、まったく正反対のアプローチなので、イタリア語を始めた頃には、とても戸惑いました。イタリアと日本の文化の違いさえ感じてしまいました。でも、少し考えると、なんでもないことも解りました。皆様もお解かりですね。Piacereは自動詞なのです。それまで、あまり自動詞と他動詞の区別に注意を払っていませんでしたが、イタリア語を始めてから、かなり意識するようになりました。
ご承知の通り、イタリア語はラテン語から派生していて、ローマ帝国の拡張に伴いフランス、スペイン、イギリスにその言語的影響を及ぼしてゆきました。今でも、フランス語、スペイン語とは3割程度は共通の文法、語彙を持っています。英語にも相当影響を与えています。でも、動詞の用法は各国夫々独自のものがあります。一方で、ラテン語は最初から共通言語ですから、かなり論理的に構成されています。
ですから、紀元前60年頃シーザーは、ガリア人に「あなたにとってワインは気に入りますか?」ときいたら、ガリア人は「私はワインが好きです。」と答えたことでしょう。
世界は広いですね。言葉を学ぶことはとても楽しいことです。
又、お会いしましょう。 A rivederci.(A−rivedere−ciこれは、私たちが再会することについて、とでも訳すことになります。)
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