第131回 「しつもんがあります。」
トムヤム
外国人に日本語を教えることを始めて3年が過ぎました。試行錯誤と冷や汗、脂汗の日々ですが、最近やっとドキドキしなくなったことがあります。それは「学習者からの質問」。最初は「しつもんがあります。」と言われると「分かるかな、上手く答えられるかな。」と胸がドキドキしたものでした。
最近は学習者が疑問に思うこと、不思議に思うことを聞くのが楽しくて、また、「次回まで時間をください。調べて(考えて)おきます。」という逃げ口上も覚えたため、質問大歓迎です。よく聞かれる質問、印象深い質問をいくつかご紹介したいと思います。
*日本に来たばかりのアメリカ人がよく聞くもの。
「Have a nice weekend.は日本語で何ですか?」「I’ll try.は日本語でどういいますか?」
⇒これらは英語母語話者にとって日常的に何度も口にするフレーズなのですね。
外国で暮らしていても言わないと落ち着かないようです。ただ日本では金曜日の夕方「じゃ○○さん、よい週末をね。」とか、何かするときに「やってみます。」とはあまり言わないので「じゃ又来週。」とか「頑張ります。」に変形しないとちょっと使えないかな。
*「やっぱり」とはどういう意味ですか?「〜ということで」って何ですか?
⇒日本人がよく言うのでしょう。自分が使う言葉を観察してみるとやっぱり(!)よく言っているように思います。
*「door」に「ドア」というカタカナを当てたのは小泉さんですか?(当時は小泉首相でした。)
その学習者は、自分なら「ドー」というカタカナを当てるそうです。
⇒カタカナ日本語は外国人にとって本当に不思議で難しく又面白く・・よく外国人同士で話題にして楽しんでいるようです。その学習者は「単語の中に“a”か“r”があればそこには“ア”が当てられるようです。」と自分で発見して教えてくれました。
*結婚式の招待状に「私たちは結婚することになりました。」と書いてありますが、自分達で結婚を決めたのなら「私たちは結婚することにしました。」と書くべきではないですか?「結婚することになりました。」と書いてあるカップルはお見合い結婚ですか?
⇒「なる」と「する」の問題ですね。私自身はお見合い結婚ではありませんが、やはり「結婚することになりました。」と書いたように思います。付き合っている間に自然に結婚することになった、という感じでしょうか・・?でも最終的に自分達で「結婚する。」と決めたのだからやはり「結婚することにしました。」と書くべきだったのでしょうか??とりあえず、結婚は当事者だけでは決められず、周囲の人の意見や経済的その他様々な状況が整って初めて実現するので「結婚することにしました。」という意思の宣言だけでは表現できない、というようなことを説明したのですが、それなら「結婚できることになりました。」では?と言われ、またよく分からなくなりました。
その他「ぎりチョコ」とは?「ネマワシ」とは?などなど日々学習者の質問は驚きと発見に満ちていて、いろいろ考えさせられます。学習者の目を通して日本の不思議を再発見することはこの仕事の醍醐味と思うこの頃です。
今抱えている質問事項は「そもそも」とは何ですか?「ホンネとタテマエを日本人はどうやって見分けているのですか?」の二つ。皆さんならどのように説明しますか?
●ご意見・ご感想はコチラまで
|