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コラム ふしぎ日本語 - バックナンバー  

第115回 感情豊か(?)な日本語 

めぐ

江國香織のエッセイ集『とるにたらないものもの』の中に、留学していた時に
『「I ATE A CAKE」「I HAVE EATEN A CAKE」に説明を付け加えずに、後悔や詠歎をつけ加えるにはどうしたらいいのか、と教師に尋ねたら「表情と抑揚をつけて首をふりながら、ため息まじりに悲劇的な面持ちでA CAKE!を強調して言えばいい」と言われて手本を見せられ、あっけにとられた。』というエピソードがあった。
日本語ならば「ケーキを食べてしまった」口語ならば「ケーキを食べちゃった」と言えるところだが、たしかに英語にはそのような表現の仕方はない。私自身、英語を話している時は、いつもよりもテンションがあがるような気がしていたが、それは抑揚や感情を体や声で示すから、ということが関係しているのかもしれない。
そういえば、現在教えているコロンビア人の学習者が、久しぶりに一時帰国をしたら目で見ても、耳で聞いても、話している人の様子がうるさく感じて、日本に帰ってきたらほっとした。と話していた。
国民性の違い、ということもあるのだろうが、文化が言語と密接に関わっていることを考えると、日本人=静か(おとなしい)というイメージを持たれる背景には、日本人が感情表現が豊かな日本語を母語としている、ということがあるのかもしれない。


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