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コラム ふしぎ日本語 - バックナンバー  

第64回 国語の時間


M.O.

 「小説家を見つけたら」という映画をご覧になったことがありますか?小説家を目指しているとっても優秀な高校生の男の子が主人公で、彼にいろいろとアドバイスをする小説家をショーン・コネリーが演じています。ショーン・コネリーが街を自転車で走るシーンがとっても素敵な映画です。ご覧になっていない方はぜひ一度ご覧になってください。
 ところでこの男の子、名門私立高校に通っているのですが、そこで「作文の授業」というのが出てくるんです。「作文の授業」という独立したクラスがあって、「作文の先生」という作文だけを専門に指導する先生がいて、「作文コンテスト」みたいなのがあるんですが、とにかく先生も生徒も気合が入っている!
 私は普通の公立校に通っていたのですが、国語の時間に作文を書かされることはあっても「作文」という授業はなかったのでちょっと驚きました。まあ、「名門私立だからこそなのかなぁ」と思ってもみたのですが、とにかくとても印象深かったのです。
 そんな折、先日Mさん(オーストラリア人、男性、26歳、9月末帰国)とのレッスンでたまたまMさんが「私は子供の頃、作文が得意でした」と言ったので、「オーストラリアでは作文の時間が多いんですか?」と聞いてみました。彼の答えは「オーストラリアでは国語の授業はほとんど作文です」というものでした。
 これをきっかけに話題は「国語(自国語)の授業について」になったのですが、日本の国語の授業(高校)といったら、ほとんど「読解」ではなかったですか?私の時はそうでした。小説や随筆を読んで「この時の作者の気持ちは?」「筆者が一番いいたいことは何か」(…を次の4つの中から選べ/笑)。という感じです。
 古典ももっぱら「解釈」が中心で、「鑑賞」はあまりしなかったと思うんですが皆さんはいかがでしたか?Mさんが言うには「古い英語ももちろん勉強します。例えばシェークスピアを読みます。でも必ず最後は作文を書きます。この戯曲はいいとか悪いとか、この作品について自分はどう思うか、などです。」この話を聞いた時は、「私は一度も紫式部や清少納言の作品を『評価』することはなかったなぁ」と思いました。
 最後に彼はこう付け加えました。「英語の国では自分の意見をはっきり言うことが大切です。」
・・・日本では人の意見をよく聞くことが大切です。。。

 先日の日本語教師定例ミーティングの際、U代表から出た「漢字圏と非漢字圏の学習者では、学習の仕方が全然違うんじゃないかしら」という提言を聞いて思い出した話です。

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